凸面形状の制作物に対するスクリーン印刷は、通常の平面への印刷とは異なる技術や構造が必要です。このページでは、凸面へのスクリーン印刷の仕組みや特徴、実例などについて詳しく解説します。
スクリーン印刷は本来、平坦な対象物への印刷が主流でした。一般的なスクリーン印刷では平板状の版を使用するため、凹凸のある形状には対応できません。しかし、複雑な形状の制作物への印刷ニーズの高まりに応える形で、現在では連続した凸面や湾曲面に対しても印刷が可能なスクリーン印刷の技術が発展しています。
これまで印刷が難しかった、化粧瓶やペットボトルなどの凸なる柱形状の製品にも印刷が可能であり、円筒形の製品の印刷で幅広く活用されています。

従来は難しかった凸面への印刷を行うには、印刷機内に外形形状の認識機能を組み込み、印刷したい部分の断面形状を認識して動作データを生成する必要があります。スクリーン版とワーク外周を同期させることでイメージ通りに印刷することが可能となり、文字や画像などを正確に印刷することができます。
現在では、凸面形状にも対応できる技術が開発されており、スクリーン印刷の特徴であるインクの肉盛りの厚さを活かしつつ、通常のスクリーン印刷では届かない凸面への印刷が可能となっています。高精度な認識機能でワーク外周をスクリーン版と同期させることで、複雑な形状の製品にスクリーン印刷が活用できます。
このサイトでは、印刷物の種類別におすすめのスクリーン印刷機メーカーを紹介しています。楕円形状の表面だけでなく側面にも印刷可能なメーカーも紹介しているので、ぜひメーカー選びの参考としてください。

曽田鐵工の「新自由曲面印刷機」の出力例です。実形状が変わる可能性がある柔らかい材質の樹脂成型品でも、印刷したい部分を選んで外形形状を認識。印刷区間を自由に設定できます。1つの印刷パターンを複数個所に印刷したり、印刷パターン間の距離を調整して印刷できるほか、印刷パターンの全長を補正して印刷することも可能です。
凸面へのスクリーン印刷を行う際には、ワーク形状の正確な把握が重要です。倣い機能を持つ印刷機を使用する場合、予めワークと同じ形状のものを製作する必要がありますが、柔らかい形状のものやエアパージを行って印刷するものは、設計された形状と実際の形状が異なってしまう場合があります。
そのため、精密な認識機能を持ったスクリーン印刷機によって、正確にスクリーン版とワーク外周を同期させる必要があります。
形状認識システムとスクリーン印刷の組み合わせにより、現在は凸面形状の制作物にもスクリーン印刷を行うことが可能です。製品設計の自由度を高め、機能性と装飾性を兼ね備えた製品開発に貢献するこの技術は、今後さらに発展していくことが期待されています。
このサイトでは、印刷物の種類別におすすめのスクリーン印刷機メーカーを厳選紹介。化粧品ボトルの側面など凸面に印刷できるメーカーもご紹介しています。
スクリーン印刷機の中でも、印刷物の種類によってメーカーの得意不得意があります。そこでここでは印刷物に合わせておすすめのスクリーン印刷機メーカーを厳選して紹介。メーカー選びの参考にしてください。


