「この複雑な曲面に、ズレなく印刷できる機械が見つからない」
「既存設備では円筒までが限界。異形ボトルや立体パッケージには対応できない」
こうした生産現場の課題を解決するのが、曲面対応スクリーン印刷機です。
単純な円筒形状はもちろん、楕円ボトル・複合曲面・凹凸のある立体形状まで、
従来は「印刷不可能」とされていた対象物への高精度な印刷を可能にします。
デザイン性の高い化粧品容器、人体に沿うウェアラブルデバイス、複雑な形状の工業部品──
こうした平面では完結しない製品設計が増える中、曲面印刷技術の重要性が高まっています。
このページでは、曲面スクリーン印刷の仕組みと、製品課題を解決する具体的な解決策をご紹介します。
従来のスクリーン印刷は平坦な形状の製品に対して用いられる印刷方法でしたが、現在は印刷技術の発展によってさまざまな曲面にも対応可能になっています。
特に、円筒形状の製品への印刷技術は広く普及しており、化粧瓶やペットボトルなどの製造でも活用されています。近年では円筒以外の複合曲面に対応したスクリーン印刷機も開発されており、曲面への印刷技術はさらに発展しています。
曲面印刷においてスクリーン印刷が支持されるのは、単に対応形状が広いという理由だけではありません。印刷方式としての「厚膜性」「耐久性」が大きな強みとなり、立体製品でも高品質な仕上がりを実現できる点が評価されています。
化粧品・食品・医療・車載・電子機器など、幅広い分野で曲面スクリーン印刷が導入されている背景には、この「応用範囲の広さ」があります。

円筒形状の製品へのスクリーン印刷では、製品を回転させながら印刷する「円筒スクリーン印刷」が一般的です。これには、通常の平面スクリーン印刷とは異なり、円筒形状に合わせた特殊な設計が必要となります。印刷機には、製品を固定して回転させる機構と、スクリーン版の位置を精密に制御するシステムの2つが必要となります。
また、円筒スクリーン印刷では製品の直径や材質に合わせた適切なインキの選定も重要です。円筒形状の特性を考慮した印刷条件の設定によって、精度の高い印刷が実現します。
さらに、印刷工程では以下のような設定も重要となります:
これらを適切に管理することで、化粧瓶のような高級品から、飲料ボトル・工業製品まで幅広い品質要求に対応できます。

複雑な曲面への印刷に適した方法として「ロータリースクリーン印刷」があります。これは筒状の版の中にスキージを組み込むことで、版を回転させながら印刷する方法です。この方式は、一度の工程で連続した印刷が可能なため生産効率が高く、大量生産に向いています。ただし版の強度に制約があるため、制作時には注意が必要です。
ロータリー方式は特に以下のような用途で活用されています:
印刷機内に外形形状認識機能を組み込んだスクリーン印刷機の登場により、印刷したい部分の断面形状を認識して動作データを生成し、スクリーン版とワーク外周を同期させることが可能になりました。これにより、複数の円弧が組み合わされた複雑な曲面などにも一度で印刷できるようになっています。
このサイトでは、印刷物の種類別におすすめのスクリーン印刷機メーカーを紹介しています。曲面への印刷を得意とするメーカーも紹介しているので、メーカー選びの参考としてください。

曽田鐵工の「新自由曲面印刷機」の出力例です。実形状が変わる可能性がある柔らかい材質の樹脂成型品でも、印刷したい部分を選んで外形形状を認識。印刷区間を自由に設定できます。1つの印刷パターンを複数個所に印刷したり、印刷パターン間の距離を調整して印刷できるほか、印刷パターンの全長を補正して印刷することも可能です。

印刷技術を用いて電子回路やデバイスを製造する技術である、プリンテッドエレクトロニクスの印刷事例です。伸縮性と導電性を両立しており、手首や腕、頭などに装着するウェアラブルデバイスで重宝されています。
曲面へのスクリーン印刷を行うには、曲面の正確な形状把握が不可欠です。特に複合曲面の場合、単純な円筒とは異なり複雑な形状認識が必要となります。また、インキの選定も重要で、曲面の材質や曲率に合わせた適切な粘度や硬化特性を持つインキを選ぶ必要があります。
曲面の場合、印刷時の位置合わせが難しいため、高度な位置決め技術が求められます。さらに、曲面印刷では、インキの流れやにじみが発生しやすいため、印刷速度や圧力の調整も必要となるでしょう。
曲面印刷では、素材・形状・使用目的に応じてインキの性質を変える必要があります。
治具設計も重要で、ワークの保持角度・固定強度・回転精度が印刷結果を左右します。
円筒スクリーン印刷やロータリースクリーン印刷などの印刷技術の発展によって、現在は円筒形状から複合曲面まで幅広い形状に対してスクリーン印刷が可能です。こうした印刷技術の進歩は製品デザインの自由度を高め、機能性と装飾性を兼ね備えた製品開発に貢献しています。
このサイトでは、印刷物の種類別におすすめのスクリーン印刷機メーカーを紹介しています。「立体的なもの」「大きなもの」「繊維製品」といった特徴に合わせてご紹介しているので、メーカー選びの参考としてください。
曽田鐵工は、自由曲面印刷分野で国内トップクラスの技術を持つメーカーです。外形形状認識システムにより、ワーク形状の「ズレ」「歪み」「反り」などもリアルタイムに補正し、複雑曲面・楕円形・立体品への高精度印刷が可能です。
柔らかい樹脂ボトルや医療デバイスのように形状が変わりやすいワークにも強く、化粧品・日用品・工業部品など幅広い産業で採用されています。
曽田鐵工の自由曲面印刷機は、ワーク外周の形状をリアルタイムに認識し、動作データを自動生成。スクリーン版とワーク外周を同期させることで、複数の円弧が組み合わさった複雑な柱状ワークへも1工程での印刷を実現します。
従来は複数工程に分けて行っていた継ぎ目合わせの手間を解消し、柔らかい成型品や設計形状と実形状が異なるワークにも対応。スクリーン印刷のほか、インクジェットやディスペンサーとの組み合わせにより、幅広い曲面への塗布・塗工も可能です。
ミノグループは、大判対応機と立体形状対応機の両方をラインアップし、円筒から複合曲面まで多種多様な形状をカバーできる点が特徴です。
特に、曲率の大きい化粧瓶・スプレーボトル・雑貨容器などの印刷に安定性が高く、デザイン性の高い外観を均一に量産したいメーカーから高い支持を得ています。
ミノグループの曲面印刷機「アールズシリーズ」は、さまざまな曲面形状に対応したスクリーン印刷機です。用途に合わせて2タイプを展開しており、ボトルなどの加飾印刷向けの汎用・経済的な「Cタイプ」と、計器類など精密用途に対応する高精度な「Dタイプ」を揃えています。
化粧品容器から産業用部品まで、幅広い分野の曲面印刷ニーズに応える柔軟なラインナップで、それぞれの用途に合う仕様を提供します。
マイクロ・テックは、プリンテッドエレクトロニクス分野で強みを持ち、伸縮性・導電性インキを用いた曲面電子回路印刷に対応しています。
ウェアラブル製品・医療センサー・ヘルスケアデバイスなど、人の体に沿う「三次元曲面」への印刷技術を持つ希少なメーカーです。

マイクロ・テック株式会社の曲面印刷機シリーズは、凹面・凸面・S字形状など複雑な曲面への印刷に対応したスクリーン印刷機です。車載ディスプレイやインストルメントパネル、エンブレムへの加飾印刷に最適な設計で、高い精度と柔軟性を両立しています。
電子部品・大型ディスプレイ・タッチパネル・フィルム・長尺ワークと幅広い用途に対応。用途や予算に応じたオプション・カスタマイズにも対応しており、多様な印刷ニーズをワンストップで解決します。
ニューロング精密工業は、高精度位置合わせ機能に優れ、曲面でも微細文字や細線パターンを正確に印刷できます。
車載部品・電子部品・操作パネルなど、誤差が許容されない工業領域での採用が多く、立体品の機能性印刷に最適なメーカーです。
ニューロング精密工業の高精度曲面スクリーン印刷機は、円筒・円柱形状のワーク外周への精密印刷に特化した機種です。「テーブルスライド上下タイプ」と「テーブル上下タイプ」の2機種を展開し、φ50〜φ150mmまでの幅広いサイズに対応しています。
電子部品・精密部品など高い印刷精度が求められる用途に適しており、"電子を刷る"を掲げる同社ならではの信頼性と技術力を凝縮した製品です。
スクリーン印刷機の中でも、印刷物の種類によってメーカーの得意不得意があります。そこでここでは印刷物に合わせておすすめのスクリーン印刷機メーカーを厳選して紹介。メーカー選びの参考にしてください。


